
家族の全てに影響し、家族の全てから影響される存在
家族とは、他とは比較できない強固な結びつきです。ですので、その縁は切ろうとしてもなかなか切れないものです。家族の中の誰かが足を引っ張ると、結びついている存在全てが、その方向にバランスを崩すことになります。通常は、結びつき全体でバランスしているので、誰かが少し足を引っ張ったくらいでは、結びつきを乱すことは出来ませんが、結びつきを否定する行為が度重なると、家族の崩壊を招きます。結びつきを否定するとは、親子関係をないがしろにする、夫婦関係をないがしろにする、祖父母と孫の関係を阻害することです。自分がそういうことをしていないか、よく考えないと、全ての人を巻き込みますので常に自分の言動には気を配らないといけません。
通常は、このように家族のひとりひとりが、他を巻き込まないようにしていくわけですが、稀に家族の結びつきを不動としている存在がいることがあります。この存在は、家族の結びつきを固定し揺らがなくしますので、誰か足を引っ張る存在がいても、家族全体は影響を受けません。
ただ、その存在は、他の者が家族を揺らがすということは完全に阻止が可能ではありますが、自分が揺らぐと家族全体が揺らぎますので、常に自分自身のバランスをとることに務めなければなりません。
自分自身が不動であると、家族の絆はいかなる力をもってしても破られません。
絆を守護している人にはタイプがありますので、順に説明したいと思います。
強い絆の守り人
このタイプの場合、強力なリーダーシップがあり、家族はみな頼りにしています。しかし、家族は畏れもあるので近寄りがたいという側面も持ちます。非常に面倒見が良いですが、厳しさもあるので、ほとんどの方がその良さを真に理解できません。その厳しさに優しさを感じ取れる人には心強い存在となります。
秘たる絆の守り人
このタイプの場合、物凄い理知的なものがあり、家族はみな安心して任せられると感じます。しかし、本当に苦しい時に側にいるという側面があり、平素は陰ながら皆を支えるということに徹しますので、その力の大きさにほとんどの方が気付きません。自分の弱さを知り他に慈しみを抱ける方は、その慈悲の大きさに包まれ安堵します。
柔たる絆の守り人
このタイプの場合、人との間に境がありません。ですので、家族はほのぼのとした優しさに包まれ、いつも癒しの効果を受けています。しかし、このタイプの人は、人の感情にどっぷりと同調するという側面があり、家族の誰かが悲しんでいるとそれを家族全体に広げ、家族の誰かが楽しんでいるとそれを家族全体に広げます。ですが、概ね、家族もその存在がなければ物事がうまくうかないということを知っているので、家族からのサポートも受けていてうまく調和が保たれています。
前任者が旅立つとき、適任者がいれば継承される
絆の守り人は、稀に受け継がれる場合があります。絆の守り人自体が家族の中にいること自体が珍しいことなので、それが継承されるといことはよりレアケースとなります。この継承では、前任者から後任者に前任者が背負っていた様々な想いが渡される為、場合によっては体に異変が生じます。この異変は、前任者の想いを完全に理解しきるまで続きます。継承とは、前任者がこの世を去る時に起きます。ですが特に前任者が選んでそうなるわけではなく、自動的にそういう要となります。これは、家族というものの性質で、本来は要をみなが必要とするからです。
継承が完了時の感覚
体に異変が出た場合は、その異変がおさまる時、完全に前任者の想いを理解しています。体に異変が出ない場合は、家族のいかなる状態に対しても自分が客観的に見れている感覚になった時です。いずれにしても、短期間で行われるものではなく、数年をかけて徐々に完了することとなります。
絆を意識するだけで良い
絆の守り人と言っても特に何もすることはありません。自身の心の中で、家族のことを深く想う。ただそれだけです。しかし、それが一番難しいのです。家族というものは、今の時代、絆がどんどん薄れています。親でありながら子より自分を優先する。兄弟姉妹でありながら独占を試みたり、打ち負かそうとする。個が優先される今、自分以外に意識を運ぶのが非常に難しくなっています。ですが、そのような時代であるからこそ、もしあなたが絆の守り人ならば、すべてをバランス出来ます。